プロになるということは
止まらない列車に
飛び乗るようなものだ
もう二度と降りる事は
できない
(羽海野チカ『3月のライオン』より)
NTT東日本志木総合グラウンド―散歩へ連れてこられた犬と選手がじゃれあう、出場翌日のクールダウンへ向かう選手にサインをリクエストしても応じてもらえる等、関東のJ1クラブにも牧歌的ファンサービスが残された場所があるのだと感じました、率直に書けば。
J2リーグお休みの節に当たった栃木SCが、大宮アルディージャサテライトの胸を借りに、河川敷へやって来たのです。もうそろそろ、栃木SCの練習試合で、先発しない選手は後から出てくるのだと学習すべきです、私。
前日のJ1リーグ戦に途中出場した金久保さんは、ボランチで先発。開始前、対面=ピッチ中央整列の最後尾へ立った“もうすぐ二児の父”に、自慢の(…)お尻をはたかれていたのが目に留まりました。いいパスを出してはいたと思うのですが、ボールを手に入れて持ち味を発揮できるチャンスが多かったとも言えず、歯がゆさも覚えました。もう少しゴールに近い位置(J1出場時は2列目が多いのですけれども)で、前を向きボールを放つ機会に恵まれれば、絶対にやってくれるはず!!
髪が伸びる一途の船山さんは、出場前、わざわざ先輩GKへ駆け寄ってから自陣へ向かいました。左サイドにて、ワンタッチでボールをはたきチャンスをいくつも創出していましたが、ゴール…最低でもシュートに結びついてこそ、攻撃の起点として評価できると考えたら、難しいです。ゴールライン付近にまで戻り、守備に体を張る姿を見ていると、強さを頼もしく感じると同時に、11分の1としてのタスク消化と、他の選手にはない自分らしさの発露とのバランスに四苦八苦しているとも映りました。
タッチラインを割ると見えたボールを、ライン外に出て胸ではね返らせ戻しプレー続行させたシーンが、極めて個人的には最も“美しく”魅せられました。
左サイドを突破した船山さんを、福田さん(船山さんとは3年前、関東選抜で一緒に韓国遠征して可愛がってもらった仲)が引っ張って止めてしまい、FKをゲット。蹴ったFK(他にも良いコントロールしていたのはありましたけど、栃木には佐藤悠介さんという素晴らしいキッカーがいらっしゃいますので)はファーで綺麗に合うも、GKに片手ではじかれ霧散。相手が悪いです…先輩には勝てません。1対1になっても、確実な横パスをチョイスしてしまう程。シュート見たかったです、シュート!!
ネットを揺らしたのはアルディージャでした。渡部さんがスピードに乗り栃木陣内を突き破り、ディフェンスの頭上を浮かして抜き去り、ラストは鋭いシュート! お見事でした。起点となった木原さんも、やっぱりSBじゃないでしょ…と言いたくなるキレ。<s>目元や鼻がレイソルの比嘉さんに似ていて、戸惑いまくりです。</s>
両チームとも、何が収穫かと問われると答えに詰まってしまう…のどかな春の午後、土手へピクニックしにきた緩い空気そのままのゲームでした。
タイムアップ後、整列もそこそこに慶記先輩へ絡みに行った船山さん。前半だけで下がって、バランスボードに座って観戦していた金久保さん+クールダウンすっ飛ばしの慶記さんは栃木ベンチを訪れ、4人でずーっと喋ってました。さすがに船山さんは途中でダウンへ追い出されましたけど。話題の中心は出産間近の赤井家だったようです。
As you can see―何度、その言葉を繰り返させればすむのだろう?